みんなの電子署名は株式会社ベクターが提供するほぼ無料で利用できる電子契約サービスです。
搭載機能をすべて無料で利用可能であるなかで、月額コストは文書保管料(11円/月※導入2年目以降)のみであるため、電子契約サービスのコスト面で導入をためらいがちな小規模事業者におすすめの電子契約サービスです。
一方で、「搭載機能をなぜ無料で利用できるのか」「利益がでないビジネスモデルに見えるが利用して大丈夫なのか」と不安に感じる方も多いでしょう。
そこで当記事では、みんなの電子署名の機能や特徴、他の電子契約サービスと比べた際の導入メリット、デメリット、搭載機能を無料で提供できる理由をご紹介します。
機能概要
みんなの電子署名は電子契約サービスに求められる機能を網羅しています。
株式会社ベクターが提供するほぼ無料の電子契約サービス
みんなの電子署名は創業30年来の歴史を持つITベンダー株式会社ベクターが提供する電子契約サービスです。ベクター社が提供するみんなの電子署名を導入することで、請求書の送付など書面上で実施していた契約業務をオンライン上で完結できるようになります。
オンライン上で電子契約をすることで、印紙税や紙文書の運用コストの削減、取引先とのリードタイムの削減などメリットがあります。
みんなの電子署名では、電子契約で必要な機能をほぼすべて無料で提供しており、また、使い方も非常にシンプルであるためITリテラシーの低いユーザでも問題なく利用できる点が非常に魅力的です。
立会人型電子署名、認定タイムスタンプを利用可能
みんなの電子署名では、電子署名法に準拠した電子署名を利用できます。付与方法により電子署名は分類されますが、みんなの電子署名が提供する電子署名は「立会人型」と呼ばれる付与方法です。
「立会人型」は「当事者型」と比較し、法的拘束力が弱いデメリットがありますが、一方で取引先への負担が少ないメリットもあります。
みんなの電子署名の利用するユーザの多くは小規模事業者が多く、契約書に強い法的拘束力を求めない場合も多いかと推測されますので、まず電子契約サービスを導入するのであればみんなの電子署名で間違いはないでしょう。
強固なセキュリティを備えたシステム
みんなの電子署名では保存した文書データおよび通信経路に二面で強固なセキュリティを敷いています。
保存した文書データは暗号化されたうえ、サーバーを冗長化することで可用性を高めています。SSLによる暗号化通信(https)およびFirewallによる通信ポート制限、不正侵入を検知・防御するIDS/IPSと不正なリクエストをブロックするWeb Application Firewallによるサーバーアクセスの常時監視を実施することでデータの機密性を高めています。
電子契約サービスみんなの電子署名を導入するメリット|他企業と比較して紹介
他電子契約サービスと比較したときのみんなの電子署名の導入メリットをご紹介します。
電子契約に関連する機能に一切機能制限がない
みんなの電子署名では電子契約に関連する機能をすべて無料で利用できます。他社で有料オプションである場合が多い、ワークフロー機能、二要素認証機能、操作ログの確認機能、文書の保管・検索機能など、すべてを無料で利用できる点が魅力的です。
また、みんなの電子署名が提供する機能が無料であるからといって、他社の機能と比較して劣っているわけではありません。
例えば、みんなの電子署名で提供しているワークフロー機能では内部承認を円滑するためのレビュールート設定が柔軟に行える、一括レビュー依頼があるなど他社のワークフロー機能に劣らない機能を有しています。
2022/1/1の改正電子帳簿保存法に対応している
みんなの電子署名は2022/1/1に施行予定の電子帳簿保存法電子取引要件に対応しているため、青色申告に取り消しリスクに心配することなく利用できる点もメリットです。
真実性は認定タイムスタンプ、可視性は主要項目での検索機能が対応しているため、改正電子帳簿保存法には問題なく対応できるでしょう。
また、税務会計上、決算関係書類は7年の保存義務がある中で、みんなの電子署名は文書保管機能を有していますので対応ができる点も魅力的です。
ただし、
取引先が別の電子契約サービスを利用していても利用しやすい
従来、電子契約サービスでは両社が同じ電子契約サービスを利用していない場合、時間や工数の削減メリットを享受できるのが契約書を作る側だけに限られていました。
その中で、みんなの電子署名であれば、基本的な機能の利用料金が無料であり、また、利用開始までの手続きがアカウント登録のみであるため、取引先が別の電子契約サービスを利用していた場合でも取引相手が導入しやすく、両者ともに電子契約のメリットを享受できる点が大きなメリットです。
長期間利用しても低コスト
みんなの電子署名では文書保管料のみ有償サービスとして課金されます。署名した文書を一年以上サーバーに保管すると、1文書あたり月額11円(税込)を支払う料金プランです。
他社の場合、電子契約サービスを導入すると月額11,000円(税込)程度が発生する場合が多いため、年額132,000円(税込)のコストが発生するでしょう。一方で、みんなの電子署名では電子契約の利用を始めた1年目は料金が発生しないうえ、2年目以降も保存した文書量に比例した月額の従量課金制(11円/件)ですのでリーズナブルに利用できる点が魅力的です。
したがって、年間の契約量が少ない小規模事業者ほどお得に利用できる場合が多いため、小規模事業者におすすめの電子契約サービスといえるでしょう。
電子契約サービスみんなの電子署名を導入するデメリット|他企業と比較して紹介
他電子契約サービスと比較したときのみんなの電子署名の導入デメリットをご紹介します。
文書を1年以上保管する場合に課金される
みんなの電子署名は文書保管料のみを有償サービスとして提供しているため、文書保管料がデメリットとなるでしょう。
ただし、1文書あたり月額11円(税込)を支払うリーズナブルな料金プランである上、クラウド上のファイルをダウンロードして、自社サーバなどに保存すれば課金対象外となるため、非常に影響の小さなデメリットといえます。
他システムとのAPI連携機能がない
みんなの電子署名は他システムとの連携に必要なWeb API機能を有していません。ある程度規模の大きな企業になると、業務の効率化のためにはWeb API機能は必須要件となりますので、デメリットといえるでしょう。
ただし、みんなの電子署名がリーズナブルな料金プランであるメリットを生かし、内部承認はみんなの電子署名で、他システムと連携が必要な電子契約は他電子契約システムというすみわけができる可能性はありますので、一概に大企業に不向きであると言い切れません。
料金プラン|他社と価格を比較し紹介
みんなの電子署名の料金を他社と比較して紹介します。
みんなの電子署名の料金プラン
みんなの電子署名の料金プランは以下の通りです。年間で1000通契約を結んだとしても月額保管料が11,000円(税込)であることから、非常に低額な料金プランであると言えます。
ただし、みんなの電子署名の主要ユーザは小規模事業者であると予想されますので、年間1000通以下の契約量となると見込まれるためより少額のコストで済むでしょう。
月額料金(税込) | 0円 |
---|---|
新規文書作成および送信料(税込)/件 | 0円 |
文書保管料(1年以内)/月 | 0円 |
文書保管料(1年以上)/月 | 10円/件 |
クラウドサイン、電子印鑑GMOサインと比較した料金プラン
みんなの電子署名の料金プランと電子契約サービス業界大手のクラウドサイン、電子印鑑GMOサインの料金プランの比較をご紹介します。
以下表に示す通り、みんなの電子署名は他社を圧倒するコストパフォーマンスを発揮しています。
ただし、みんなの電子署名が提供する電子署名方式は立会人型であるため、電子印鑑GMOサインが提供する電子証明方式の当事者型に法的拘束力で劣る点に注意が必要です。
また、電子印鑑GMOサインであると有人チャットサポートや導入初心者向けのウェビナーの開催など製品購入後のアフターサポートが充実しているため、みんなの電子署名のコストの低さだけではなく総合的に判断をして導入製品を検討する必要があります。
会社名 | みんなの電子署名 | クラウドサイン | 電子印鑑GMOサイン |
---|---|---|---|
プラン名 | – | Light | 契約印&実印プラン |
月額基本料金(税込) | 550円/50文書 ※1年以上保管で課金 | 11,000円 ※別途従量課金あり | 9,680円 ※別途従量課金あり |
ユーザ数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
電子署名 | ○ | ○ | ◎ |
認定タイムスタンプ | ○ | ○ | ○ |
ワークフロー機能 | ○ | × | ○ |
操作ログ記録 | ○ | – | ○ |
2要素認証 | ○ | ○ | ○ |
API連携 | – | ○ | △ |
まとめ:みんなの電子署名は小規模事業者におすすめの電子契約サービス
株式会社ベクターが提供するみんなの電子署名は電子契約サービスのコスト面で導入をためらいがちな小規模事業者に評判の電子契約サービスです。
搭載機能をすべて無料で利用可能である、文書を一年以上保管する場合、1文書あたり11円(税込)で利用できるなどメリットがあります。
一方でWebAPI機能がない、文書管理時に従量課金が発生するなどのデメリットもありますので総合的に見て導入可否を判断する必要があるでしょう。
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