電子契約サービスを利用しても電子署名できない契約とは

電子契約サービスを利用しても電子署名できない契約とは

ペーパーレスでスピーディに契約できることで人気の電子契約サービス。現在テレワーク導入やDXの流れを受けて急速に広がりを見せています。

しかしこの電子契約サービスを利用した電子署名では契約や締結できない契約というものが存在するのをご存知でしょうか?

いずれは法律の改正や適用の拡大により締結できるものは増えていくと考えられていますが、※2022年3月1日現在で締結できない契約をまとめました。

これから電子契約サービス導入を考えている、または既に利用しているができない契約を知る必要がある方は是非ご参照ください。

目次

【電子化できない契約を知る前に】電子契約はなぜ紙の契約文書と同じように有効なのか

そもそも従来の紙を利用した契約書や書類へのサインと同じように電子契約サービス・電子署名を利用可能なのでしょうか。

実は契約は法律の観点から見ると紙の契約以前に口約束でも成立します。

民法の契約自由の原則

【改正民法521条】契約の締結及び内容の自由 何人も、法令に特別の定めがある場合を除き、 契約をするかどうかを自由に決定することが できる。 2 契約の当事者は、法令の制限内において、 契約の内容を自由に決定することができる。

契約は当事者が自由にその内容を決めることができ、また契約をするかどうか、誰と契約をするかも自由とされており、これを”契約の自由の原則”と呼びます。

契約の自由の4つのポイント

  1. 契約を締結しまたは締結しないことの自由
  2. 誰を契約の相手方として選択するかの自由
  3. 契約の内容を決定することの自由
  4. 契約締結の方式(書面か口頭かなど)の自由

つまりお互いが契約の意思を持っていれば紙であろうが、口頭であろうが契約は成立するとみなされます。

そうなると電子契約ももちろん成立するというわけですね。

主な電子契約化可能な契約書類・契約文書例

取引基本契約書 建物請負契約書 雇用契約書
業務委託契約書 家賃保証契約書 保証契約書
秘密保持契約書 注文書 誓約書
代理店契約書 リフォーム契約書 顧問契約
下請法第3条書面 覚書 代理店契約書
業務請負契約書 賃貸借契約書 フランチャイズ契約書
注文書・注文請書 更新契約書 検収書
工事請負契約書 駐車場賃貸契約書 雇用契約書など
委任契約書・準委任契約書 マイナンバー委託契約

大事なことは係争などになった際の証明力

しかし、実際には契約に関して「本当にその契約をしたのか」、「誰が契約したのか」「契約をしたとしてもその内容がどのようなものだったのか」を証明する必要がある場合が出てくることは十分考えられます。

その真正性(どのような契約で本当にその契約をしたのか)、本人性(誰が契約したのか)を証明するのに今までサインや押印、印鑑証明などが用いられてきましたが、電子契約書類では電子署名やデジタル署名、電子証明書などの機能が用いられます。

これらは改ざんできないデジタルデータ上に保存されますので、きちんとした電子契約サービスであれば、安心して契約に使用しても問題ありません。

ただし、冒頭にお伝えしたように現在の法律では(2022年3月1日時点)いくつか利用できない契約が存在します。

2022年3月現在で利用できない契約例

法律により電子契約サービスでは利用できない契約の一部をご紹介します。

  • 定期借地契約書・定期借家契約書(借地借家法22条、38条1項)
  • 宅建業者の媒介契約書(宅地建物取引業法34条21項)
  • 不動産売買における重要事項証明書(宅地建物取引業法35条※契約ではない)
  • マンション管理等の委託契約書(マンション管理適正化法73条)
  • 任意後見契約書(任意後見契約に関する法律3条)
  • 訪問販売等で交付する書面(特定商取引法4条)

もちろんこれらは2022年3月1日現在での法律により電子契約書化できない契約の一例となっており、デジタル化を政府が強く推進していることもあり*、徐々に利用可能になっていくと思われますが、現時点では注意が必要です。

*政府の規制改革推進会議による「規制改革推進に関する答申(令和2年7月2日)」において、民間事業者間における手続きについて、特に不動産関係、金融関係、会社法関係において書面の電子化や押印の不要化、対面規制の見直しを進めるとされている。

不動産業界にやってきている電子化の大きな波

上記に挙げた電子化できない契約の中にある”不動産売買における重要事項証明書(宅地建物取引業法35条※契約ではない)”は政府の規制改革推進会議による「規制改革推進に関する答申(令和2年7月2日)」において、宅建業法の関連規定について改正措置を講じるとあり、今後の改定が見込まれていますので、注目していく必要があります。

宅地建物取引業法に係る改正については、公布(2021年5月19日)から1年以内の施行とされているため、遅くとも2022年5月に法改正が行われます

またその他、以下の不動産業界の契約業務に必要な契約書類、契約書面はで改正により電子契約可能になると見込まれています。

  • 定期借地契約/定期建物賃貸借契約書
  • マンション管理業務の委託契約書

電子契約サービスは段階的に導入がおすすめ

このように法改正が進み、デジタル化はさらに加速すると想定されています。いくつか電子契約化できない契約があるからといって、電子契約サービス導入するのを後回しにするのはあまりおすすめできません。

社内、社外の大事な契約をいきなりデジタル化するのは思ったよりも時間がかかります、まずは段階的に導入するのが良いでしょう。

既に多くの契約は電子契約化可能ですし、社内稟議や社内承認にも電子契約サービスは大変便利です、電子契約化することにより時間やコスト、人的リソースの削減、また印紙代が不要になるなど、大きなメリットとなるでしょう。

DocuSing(ドキュサイン)は世界NO.1シェアのサービス

最後に電子契約サービスとしてぜひおすすめしたいのがDocuSign(ドキュサイン)。

このDocuSignは世界NO.1シェアを誇る電子契約サービスで、その高い知名度だけでなく豊富な機能、高いセキュリティ性、システム連携やアプリなども用意されているという使いやすさで多くの会社や団体に導入されています。

DocuSignの特徴・メリット

  • DocuSignとは世界NO.1の電子契約・電子署名サービス
  • 100万社以上の有料プラン利用者
  • 44以上の言語に対応
  • 多彩な機能を備え、知名度、セキュリティなども世界最高レベル
  • DocuSignの料金・価格はプラン4種類。会社の規模や必要な機能で選択可能
  • 無料トライアルがあるので、まずは試せるのは大きなメリット

DocuSignなら通常の契約書類への署名(サイン)であれば、相手方はアカウント登録する必要なく、指定のURLをクリックするだけで簡単に書類に署名できます。

これであれば、大事な取引先に負担をかけることなく電子化できるでしょう。

アメリカでは不動産契約の約95%はDocuSignが利用されている

DocuSignは元々アメリカ発祥のサービスですが、そのアメリカの不動産業界ではなんと約95%がDocuSignを利用しているというデータがあります。

このようにアメリカでは今では不動産契約や賃貸契約に関して電子契約サービスが当たり前となっており、日本の不動産業界でも広くDocuSignが使われていくのではないかと考えられています。不動産業者の方はDocuSignに注目されていくのが良いでしょう。

電子契約化のサポートが必要なら代理店を通じて申し込みを

この記事を提供しているNECネッツエスアイはDocuSignの公式代理店。実際に社内で電子契約化・ペーパーレス化に成功しており豊富なノウハウをもとに、お客様の電子契約導入のお手伝いをしております。

先述したように電子契約サービスは段階的に導入するのがおすすめですが、レガシーシステムが多い、ITに不慣れ、取引先からの問い合わせが多いなどの理由によりご自身で電子契約サービスを導入、運用するのはハードルが高いと感じられている会社様が多いです。

そう言った場合は代理店を通じてお申し込みいただくのがおすすめ。実績豊富な担当者が御社に最適なプランや料金のご案内、運用に関するアドバイスをさせていただきます。

これから電子契約サービスを導入したい、DocuSignに興味があるという方はまずはお気軽にお問い合わせください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次