DocuSignとは米DocuSign Incが提供する正式名称DocuSignAgreementCloudの電子署名サービスです。世界180か国以上で利用され世界NO1シェアを誇っています。
海外企業とのやり取りが多く取引先の電子契約への信頼を得たい、多機能に対して割安のコストで電子契約を利用したい方におすすめの電子署名サービスです。
当記事では、DocuSignの機能や価格、他の電子署名サービスと比べた際の導入メリット、デメリットをご紹介します。
DocuSign Agreement Cloudの製品概要とは
DocuSign Agreement Cloud(以降DocuSign)は電子契約に求められる基本的な機能を網羅しています。以下、DocuSignの製品概要をご紹介します。
世界中で高い知名度を誇る電子署名サービス
ドキュサインは世界180カ国、100万社以上で利用されています。
また、不動産、製薬、製造、金融、情報・通信、ITサービスなど、ドキュサインは様々な業界で利用されており、中でも金融業上位15社におけるドキュサインの導入率は100%です。ドキュサインを導入することで、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、業務効率や生産性を向上しています。
契約文書の電子化および送信受信が可能
DocuSignを導入することでこれまでオフライン上で実施していた紙や印鑑の契約業務をオンライン上で完結できます。オンライン上で契約業務を実施することで、印紙税や紙業務に伴う人件費などのコスト削減や取引先との契約締結にかかるリードタイムの削減の効果が見込めるでしょう。
分かりやすい使い方と高い顧客体験
DocuSignの利用方法はシンプルであるため、導入企業および取引先の顧客体験が高いと評判です。
DocuSignでは電子署名を送付する単位をエンベロープ(封筒)と定義しています。エンベロープとは電子封筒を指し、中には契約締結に必要な文章と付随情報が格納されます。他電子署名サービスが書類1通単位で課金されるのに対して、エンベロープ単位で課金される点が特徴的です。
基本的に契約書の送信・受信はすべてGUI上で操作可能であるため、ITリテラシーの高低に関係なく利用できる点が評価されています。基本的な使い方の一例は以下の通りです。
送信側
- 契約に必要な文書をアップロードする。
- 受信者に入力してほしい事項(署名や印鑑、名前、会社名など)を指定する
- メールの件名とメールメッセージを入力、署名の順番などを確認してメールを送信する。
受信側
- 電子署名を求めるメールを受信する。
- メールを開封後、内包のURLをクリックする。
- 電子文書の内容を確認して[開始]ボタンをクリックする。
- 必要カ所に電子署名および入力後、[完了]ボタンをクリックする。
- 必要に応じて契約文書をDocuSign上に保存する。
高水準のセキュリティ
DocuSignは、国際基準を満たす世界レベルのリスク管理の基準を設定しています。
クラウド上でデータの保存時および通信時には暗号化を実施し、データの機密性を担保。またネットワーク経路の脆弱性対策として第三者による正式なコードレビューを受けているため安心です。
高水準のセキュリティであることの証明として、現状入手可能な最高レベルのグローバル情報セキュリティ保証であるISO 27001を取得しています。
他、セキュリティ、可用性、処理の整合性、機密性など、ビジネス全体の内部統制の設計と運用の有効性を証明するSOC 1 Type 2およびSOC 2 Type 2を取得していることからもセキュリティについて堅牢であるといえるでしょう。
個人情報の秘匿の側面でいっても、EUの一般データ保護規則(GDPR)を含むグローバルなプライバシー規則に準拠しているため、導入予定企業のセキュリティ要件は満たす場合が多いです。
電子署名サービス「DocuSign」を導入するメリットとは
他社の電子署名サービスと比べて、DocuSignを導入するメリットは以下の通りです。
DocuSign eSignatureを利用した世界水準の電子署名が可能
DocuSignでは世界で最も活用されている同社の電子署名ソリューションeSignatureを使用して電子署名ができます。
世界180ヵ国、100万以上の企業がeSignatureの有償版を導入しており、世界水準となっているサービスです。現在(2021年10月14日時点)、10億人以上がeSignatureで署名しています。世界で最もシェア率が高い電子署名であることも確かです。
したがって、国内外問わず製品への高い信用を獲得できるため、取引先の理解を得やすく、紙業務からスムーズな電子契約への移行ができる点が特徴的でしょう。
契約書のテンプレートやカスタムフィールドが充実している
DocuSignでは契約書ごとの入力欄やワークフロー経路のカスタマイズが可能であるため、契約書の作成作業の効率化をできます。コラボレーション機能を利用すれば契約書の共同編集ができるため、取引先と会話をしながら契約内容を変更できる点も魅力的です。
またWordやPDFなど幅広い拡張子に対応しているため、現在使用している契約書データを活用できる点もメリットでしょう。
加えて、DocuSignでは電子署名だけではなく日本の商習慣に合わせた印影を利用した使い方にも対応しています。印鑑会社のシャチハタと提携しており、社印やネーム印を署名方法として選択して、クラウド上で契約書に利用可能な点が特徴的です。
豊富なWebAPI事例
DocuSignは350以上のシステムとWebAPI連携実績があります。ワークフロー連携の事例でいえば、kintoneと連携しワークフロー上で契約書に電子署名をする運用を実現しています。他外部ストレージシステムとの連携事例でいえば、Box、Dropbox、OneDrive、Google Drive、Evernote、およびSalesforceなどとの連携実績があります。
また、CRM・SFツールとの連携事例としてSalesforceとの連携実績があり、CRM・SFツールないで契約書の作成、署名、保管が可能です。既に使用しているアプリケーションから直接、送信、署名をすることができ、柔軟に連携可能な点がメリットでしょう。
電子署名サービス「DocuSign」を導入するデメリットとは
他社の電子署名サービスと比べて、DocuSignを導入するデメリットは以下の通りです。
基本プランでは年間100通までしか送信できない
DocuSignの基本プラン(StandardプランとBusiness Proプラン)ではユーザ単位で年間100エンベロープの送信制限があります。したがって、年間で100エンベロープ以上を送信する場合は標準料金に応じて追加料金が請求される場合があります。
他電子署名サービスでは年間の送信数制限を設けていない場合もあるため、可能な限り費用を抑えて電子署名サービスを利用したい場合はNINJA SIGNやクラウドサインなど他電子署名サービスの導入をおすすめします。
タイムスタンプ機能を有していない(システム連携で電子帳簿保存法対応可能)
電子帳簿保存法は2022/1/1に改正を予定されており、電子契約書など電子上でやり取りした取引文書は原則電子上で保存する必要があります。
DocuSignについても、アカウントが存在する期間は保管可能なため、これについては問題ありません。しかし、2022/1/1に改正される電子帳簿保存法における保存の条件として、真実性および可視性の要件を満たすことが必要です。一般的にはタイムスタンプを付与することで真実性および可視性の要件を満たすことができますが、DocuSignはタイムスタンプ機能を有していません。
しかしこれについては、システム連携で電子帳簿保存法に対応することができます。
ただし上記の通り、別途システム連携が必要となるため、コストの増加が懸念されます。タイムスタンプ機能が搭載されている電子署名サービスをご検討の場合は他電子署名サービスの活用をおすすめします。
価格
DocuSignの価格を他社と比較して紹介します。
料金プラン
DocuSignの料金プランは以下の通りです。ユーザ一人毎の従量課金制であるため、多数のユーザを使用予定の方は他電子署名サービスの検討が必要でしょう。
電子署名サービス業界最大手のGMOサインやクラウドサインでは定額制の中でユーザ数無制限ですので、検討の余地があります。一方で、1ユーザあたりの料金プランは25$と業界最安の水準ですので、少数ユーザを利用予定の方には適した電子署名サービスといえます。
ただし、4名以上のユーザを使用する場合、代理店またはDocuSignに見積を依頼する必要がある点に注意が必要です。代理店を通じた契約方法であれば、より手厚い導入支援を受けられる傾向にありますので、代理店を通じた導入をおすすめします。導入コストの観点からも直契約と代理店契約で差はほとんどない点にもご留意ください。
プラン名 | Personal (個人向け) |
Standard (企業向け) |
BusinessPro (企業向け) |
高度な ソリューション |
---|---|---|---|---|
月額/1ユーザ | 10$ | 25$ | 40$ | 要問合せ |
ユーザ数 | 1 | 最大3 | 最大3 | 要問合せ |
機能 | 基本フィールド、 モバイルアプリ、 テンプレート機能、 ワークフロー機能、 リアルタイム監査証跡、 dropboxやグーグルドライブなどの クラウド製品との統合、 多言語対応 |
Personal(個人向け)の全機能、 リマインダー通知、 コメント機能 |
Standard(企業向け)の全機能、 支払い機能、 署名者の添付資料、 一括送信機能、 コラボレーションフィールド、 同席での署名機能、 認証機能 |
BusinessPro(企業向け)の全機能、 SSO、Enterpriseレベルのサポート、 埋め込み署名、 管理者やユーザの管理 |
他電子署名サービスと比較した料金
他電子署名サービスと比較した料金プランは以下の通りです。各電子署名サービスの企業向けプランで最安のプランを比較しています。
DocuSign | NINJA SIGN | クラウドサイン | 電子印鑑GMOサイン | |
---|---|---|---|---|
月額(税込) | $25 | 5,478円 | 11,000円 | 9,680円 |
アカウント数 | 3 | 1 | 無制限 | 無制限 |
電子署名サービスを導入して契約業務を効率化しよう!
海外企業とのやり取りが多く取引先の電子契約への信頼を得たい、多機能に対して割安のコストで利用したい方におすすめの電子署名サービスです。
DocuSign eSignatureを利用した世界水準の電子署名が可能、豊富なWebAPI連携実績などのメリットがあります。
一方で基本プランでは年間100通までしか送信できない、タイムスタンプ機能を有していないなどのデメリットもあるため、総合的に鑑みて導入が必要でしょう。
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