電子契約の定義とは?電子署名は書面契約との違いや法的有効性を解説!

電子契約と電子署名の定義の違いとは?

「電子契約の定義とは?」
「電子契約の定義と電子署名の定義の違いってなに?」

と疑問に感じていませんか。

電子契約と電子署名は概念上異なるものです。ただし、電子契約と電子署名はシステム上切っても切り離せない関係にありますので、違いを正確に理解した上でシステム導入を検討しましょう。

当記事では電子契約の定義や法的有効性、電子署名の定義や書面契約の定義、電子契約サービスを導入した場合の印紙税の削減などのメリットまでご紹介します。

目次

電子契約とは

電子契約の概要および定義は以下の通りです。

電子契約の定義

Wikipedia上の電子契約の定義は以下の通りです。

電子契約(でんしけいやく)とは、契約のなかで、合意成立の手段として、インターネットや専用回線などの通信回線による情報交換を用い、かつ合意成立の証拠として、電子署名タイムスタンプを付与した電子ファイルを利用するものをいう。

つまり、従来の書面契約と代わりにインターネット上で契約業務を行う概念を電子契約と定義しています。

電子契約の法律的有効性

電子契約は法律的に有効です。そもそも、以下の民法522条の記載をみると、契約締結には必ずしも書面での契約を必要としないと定義づけていることがわかります。

(契約の成立と方式)
第五百二十二条 契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
2 契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。

上記を俗に”契約自由の原則”と呼びます。したがって、極端な話でいえば口頭での合意によっても契約は成立するのです。ただし、契約が成立するからといって、係争時の証拠としての信頼性が必ずしも確保できるわけではありませんので留意してください。

電子契約の真正性

係争時の証拠の信頼性を確保・強化するために真正性が必要になります。書面契約の場合、以下の民事訴訟法228条4項により、本人または代理人の署名または押印のある文書は真正に成立したものと推定されると定義されています。

(文書の成立)
第二百二十八条 文書は、その成立が真正であることを証明しなければならない。
2 文書は、その方式及び趣旨により公務員が職務上作成したものと認めるべきときは、真正に成立した公文書と推定する。
3 公文書の成立の真否について疑いがあるときは、裁判所は、職権で、当該官庁又は公署に照会をすることができる。
4 私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する。
5 第二項及び第三項の規定は、外国の官庁又は公署の作成に係るものと認めるべき文書について準用する

一方で、電子契約には物理的に署名又は押印をすることができませんので、上記の方法では真正に成立したと推定を得られません。

そこで電子契約では、以下の電子署名法第3条により、同法第2条の要件を満たした電子署名を付与することで真正性を獲得すると定義づけられています。

第三条 電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。

したがって、電子契約は書面契約と同様に真正性(証拠力)を獲得しているといえます。

書面契約との違いとは

上述の通り、契約自由の原則により、契約の形式は問われないことから、書面契約と電子契約はいずれも法律的に有効です。ただし、一部の契約書において、法律上で書面での契約書の作成を定義づけられているため注意が必要でしょう。

以下、書面契約を定義づけられている契約書の例です。

【公正証書の作成が必要とされる類型】

  • 事業性貸金契約の保証契約(民法465条の6)
  • 定期借地契約(借地借家法22条) など

【書面交付が必要とされる類型】

  • 宅地建物売買等の媒介契約書(宅建業34条の2)
  • 宅地建物売買等契約における重要事項説明時に交付する書面(宅建業法35条) など

一方で、2021/9に施行されたデジタル改革関連法により上記で法律的に書面が定義づけられている契約書であっても、2022/5までに電子化を許される契約書があります。

したがって、電子化を検討する場合は電子化予定の契約書が最新の法律で電子化可能か確認が必要な点にご留意ください。

書面契約との違いまとめ

ここまで説明をした書面契約の定義と電子契約の定義の違いは以下の通りです。

書面契約 電子契約
媒体 書面 電子データ
法的有効性 有効 有効
署名方法 記名押印、署名 電子署名
締結日時の証明 日付の記入、確定日付の取得 認定タイムスタンプ
証拠力 真正と推定可能 真正と推定可能

電子契約と電子署名の定義の違い

電子契約と電子署名は定義上、明確に異なります。

電子署名の定義

電子署名法第2条に定義された電子署名の定義は以下の通りです。

>第二条 この法律において「電子署名」とは、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に記録することができる情報について行われる措置であって、次の要件のいずれにも該当するものをいう。
一 当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。
二 当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。

つまり、電子署名の定義とは以下の定義を満たすものといえます。

  • 電子署名が本人によって署名されたことが証明できること(本人性)
  • 電子署名後に改ざんされていないことが証明できること(非改ざん性)

電子署名の仕組み

電子署名では多くの場合、以下の技術を利用することで電子署名法第3条に求められる要件を満たします。このような本人性や非改ざん性をシステム的に満たす仕組みをデジタル署名と定義しています。

  • 公開鍵暗号方式
  • 公開鍵暗号基盤(PKI)
  • ハッシュ関数

上記の技術を利用して例えば以下のような流れでデジタル署名は実施されます。

  1. 電子文書の送信側は秘密鍵により、送信文書を暗号化した後、受け取り側にデータを送信します。
  2. その後、受信側は電子証明書が適切な電子証明書であるか認証局に確認します。
  3. 電子証明書が有効であると確認後、受信者側は公開鍵を利用して暗号化された文書を復号し、複合文書のハッシュ値を取得します。
  4. 複合文書のハッシュ値と受信した文書のハッシュ値が同一であることが確認できれば、改ざんなく文書が受信できたことを証明できます。

電子契約と電子署名の違い

上述の通り、そもそも定義上、明確に異なります。電子署名は電子契約の真正性を確保するために一般的に使用されるようです。

システム導入のメリット

電子契約サービスを導入した場合の契約業務へのメリットをご紹介します。

印紙税や文書保管などにかかるコスト削減

書面契約を電子契約に置き換えることで、契約業務上の印紙税や文書の記録保管・編集・管理コストを削減できます。特に印紙税は1通あたり2,000円以上かかる場合も多いため、大きなコストメリットを見込めるでしょう。

印紙税のコストメリットだけでも、電子契約サービスの導入コストを回収できる企業も多いようです。

取引のリードタイム削減

2021/10の郵便法改正により普通郵便の最短の郵送日が翌々日になりました。したがって、契約業務における取引のリードタイムの長期化が課題です。

一方で電子契約サービスであれば契約締結用のURLが記載されたメールを相手方に送付するのみで契約を締結完了できるものが多いため、契約業務における取引のリードタイム短縮を期待できます。

また、多くの電子契約サービスでは、テンプレート登録機能を搭載しているため、契約書を送付するまでの期間を短縮できる点も魅力的です。

システム導入時の注意点

印紙税の削減など、基本的に導入によるメリットが多い電子契約サービスですが、一部導入時の注意点があります。

相手方の了承が必要

電子契約サービスを導入する場合、一部の電子契約サービスではアカウントの作成や電子証明書の発行を相手方に強いる場合がありますので、注意が必要です。

上記のような対応を相手方に要求する場合は、電子契約サービスを導入することにより相手方が受けるメリットを丁寧に説明しましょう。

税法に従った保存が必要な場合がある

国内取引で電子契約を利用する場合、契約書は国税関係書類に定義づけられていますので、税法に基づいた保存が必要です。

2022/1に改正される電子帳簿保存法では、電子契約は電子取引要件に該当しますので、電子取引要件(真実性、可視性など)を満たした保存をしましょう。

2021/12に電子帳簿保存法電子取引要件の紙保存措置に対して、2年の猶予期間を設ける旨の発表がありましたが、基本的には変わらず電子取引は電子データで残す必要がありますのでご注意ください。

また、法人税法などに基づいて、最低7年間の保存義務がある点にも注意が必要です。必ずしも電子契約サービス上で保存する必要はありませんが、ファイルを保存できるだけのストレージを確保する必要があるでしょう。

まとめ 定義の違いを理解したうえで導入し、契約業務を効率化しよう!

電子契約サービス「BtoBプラットフォーム 契約書」を導入するメリットとは

電子契約と電子署名は関連する概念であるものの、明確に定義上、異なりますので注意ください。電子署名は電子契約上で真正性を担保するために利用されるものです。

また、電子契約と書面契約はどちらも法的には有効です。一方で、書面契約を電子契約に置き換えるだけで、取引のリードタイム短縮や印紙税や文書の保管・管理コストの削減など、複数のメリットがありますので、電子契約サービスの導入をおすすめします。

当記事では、電子契約サービスとして世界No1シェアのDocuSignの導入を推奨しています。世界No1のシェアを裏付ける使いやすいUIと多機能性、350以上のシステムとWebAPI連携実績がある一方で業界最安水準の料金プランを保持している点に特徴があります。

ただし、4名以上のユーザで利用の場合、DocuSignまたは代理店への相談が必要になるため注意が必要です、基本的には代理店経由の方がサポートが手厚い点もご留意ください。

是非、電子契約サービスを導入して契約締結業務を効率化していきましょう!

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