電子契約サービスを導入すれば、書面での契約よりもスピーディに手続きを進められるなどのメリットがあります。各社からいろいろなサービスが提供されていますが、本記事ではGMOの電子契約サービスについて詳しく解説します。
導入した場合のメリットや利用前に知っておくと良い注意点も含めてチェックしましょう。
そもそも電子契約とは
電子契約とは、PDFなどの電子データに電子署名や電子サインなどを付与することで契約を締結する方法です。
書面を用いた契約と比較すると、手続きに必要な工数が少なくなり、コピー代や郵送費、収入印紙代などの費用を削減できます。
パソコンだけでなく、スマホやタブレットなどのデバイスで電子署名・電子サインを付与できる電子契約サービスが増えていることから、導入する企業が増加している状況です。
電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」を導入するメリットを解説
電子契約サービスにはいくつかの種類がありますが、電子印鑑GMOサインはGMOグローバルサイン・ホールディングスによって提供されています。
電子契約の内容にあわせて署名タイプを分けられる使い方ができ、高いセキュリティ技術が導入されているなどの特徴があります。
この章で、電子印鑑GMOサインならではのポイントを詳しく見ていきましょう。
「ハイブリッド署名」を利用できる
ハイブリッド署名とは、以下2種類の電子署名を使い分けられる電子契約サービスのことです。
- 通常の電子署名ができるタイプ
- 高度電子署名によって実印を利用できるタイプ
ハイブリッド署名があれば、会社として特に重要性が高い電子契約に対して実印を使用できます。法令適合性は維持したいものの、相手先で実印の使用が難しい場合などは通常の電子署名タイプで対応が可能です。
月額料金が安め
電子印鑑GMOサインは、他の電子契約サービスと比較すると月額料金が安めに設定されています。
例えば、「契約印&実印プラン」の月額基本料金は、税込9,680円です。ユーザー数、署名数ともに無制限で、電子証明書は1枚までなら無料です。
他の電子契約サービスは、月に数万円かかることも多いため月額料金を抑えることを重要視しているなら電子印鑑GMOサインが適していると言えるでしょう。
管理機能が充実している
GMOの電子契約サービスは、契約管理がしやすくなる機能が充実しています。
例えば、契約の進み具合を確認できる押印ワークフロー機能や押印・閲覧の権限を制限できる機能などがあります。契約書の保管・検索機能も利用できるため、クラウドに保存している過去の契約書などを簡単に確認できるのも特徴です。
閲覧範囲を管理したり、電子契約サービスを操作したログなども記録されるため、内部統制もしやすくなっています。
安全性に力を入れている
GMOグローバルサインは国内シェアNo.1ということもあり、電子認証局と直接契約を結んでいます。信頼性が高いとされるルート証明書を採用しているのも、電子契約サービスの導入を検討している企業にとっては安心できるポイントでしょう。
「電子印鑑GMOサイン」の利用する場合の注意点
前述の通り、電子印鑑GMOサインにはさまざまな利用メリットがありますが、導入前に確認しておきたい注意点も存在します。
サービスになれるまでに時間かかりやすい
電子印鑑GMOサインを実際に利用した人の中には、「直感的な操作が難しい」と感じる人もいるようです。カテゴリー分けなどを理解するのに時間がかかるという印象を抱く人もいます。
初めて電子契約サービスを利用する人でもスムーズに操作できる製品を探しているなら、他の製品の利用を導入した方が良いかもしれません。
送信にかかる費用が少し高め
GMOサインの場合、月額の基本料金の他に、従量によって決められた料金を支払う必要があります。
金額は、電子署名1件につき110円です。前述した身元確認済の高度電子署名を電子データに付与する場合は、330円かかります。高度電子署名は実印に相当する信頼性があるシステムではありますが、頻繁に利用することが予想される場合は大きなコストになる可能性があります。
料金プランを紹介
GMOグローバルサインの料金プランは、お試しフリープランと契約印&実印プランの2種類です。
これと別に、オプションパックも用意されています。
お試しフリープラン
GMOの電子契約サービスのお試しフリープランは、その名の通り、月額基本料金が無料です。ただし、インターネットを介して電子署名を付与できる回数は5回までで、ユーザー数は1名に限られます。
文書のテンプレート登録や長期署名・認定タイムスタンプなどの機能は標準搭載ですが、企業として本格的にビジネスで電子契約サービスを使用するなら後述の契約印&実印プランの利用をおすすめします。
契約印&実印プラン
契約印&実印プラン(電⼦署名&⾝元確認済み ⾼度電⼦署名)は、ユーザー数・電子署名数ともに無制限で月額基本料金は税込9,680円です。送信料は契約印タイプであれば1件につき110円、実印タイプの場合は330円かかります。
電子証明書は1枚目は無料ですが、2枚目以降は8,800円となっているため注意が必要です。
後述するオプションパックもあわせて利用できます。
オプションパック
GMOの電子契約サービスで利用できるオプションは、以下の通りです。
オプションパック名 | 料金(税込) |
---|---|
セキュリティ・内部統制パック | 初期費用:55,000円 月額費用:55,000円 |
本人確認パック | 初期費用:110,000円 月額費用:33,000円 |
セキュリティ・内部統制パックがあれば、数十名以上で電子署名サービスをセキュアに使用したい場合も安心です。SSO・IdP連携やIPアドレス制限を行いたい人は、セキュリティ・内部統制パックの利用をおすすめします。
BtoC契約をする機会がある場合や相手先で高度電子署名の導入が難しい場合は、本人確認パックをオプションとして付けると良いでしょう。本人担保が難しい相手であっても、携帯電話の番号や本人確認書類などを活用することで本人性の確認が可能です。
GMOの電子契約サービスの利用がおすすめの人
GMOグローバルサインが提供する電子契約サービスの利用がおすすめの人は、次のような特徴に当てはまる人です。
- 個人と契約を結ぶ機会が多い
- 内部統制の強化を進めたい
- セキュリティの高さを重視したい
GMOの電子契約サービスには、他の電子署名・電子サインサービスにはない特徴があります。企業だけでなく、フリーランスなどの個人と契約を結ぶ機会がある場合は、電子印鑑GMOサインの利用を検討すると良いでしょう。
まとめ
GMOの電子契約サービスは、ハイブリッド署名を利用できたり、管理機能が充実していたりなどのメリットがあります。安全性にも力を入れているため、導入する企業も多くいます。
一方で、電子印鑑GMOサインは操作に慣れるまでに時間がかかるという口コミがあったり、電子契約を送信するときの料金が少し高めに設定されていたりなどの特徴もあるため、導入する際は慎重な判断が必要です。
今回紹介した内容を参考に、GMOの電子契約サービスを自社で利用すべきか検討してみてください。