電子契約について調べていると、「弁護士ドットコム」という名前を見かけることがあるでしょう。
弁護士ドットコムという名前は、社名です。電子契約を締結できるサービスであるクラウドサインを提供しています。
本記事では、弁護士ドットコム株式会社について詳しく紹介します。会社としてどのような事業を行っているのか、同社が提供するクラウドサインはどういった特徴を持つサービスなのか見ていきましょう。
弁護士ドットコム株式会社はどんな企業?
弁護士ドットコム株式会社は、日本最大級の法律相談ポータルサイトである弁護士ドットコムなどを運営している会社です。同サービスの利用者は弁護士を検索して、無料で相談できます。
会社概要を一覧表でまとめたので、確認してみましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
会社名称 | 弁護士ドットコム株式会社 |
設立 | 2005年7月4日 |
資本金 | 439百万円(2021年3月現在) |
代表取締役 社長 |
内田 陽介 |
上場取引所 | 東京証券取引所マザーズ市場 |
事業内容 | 弁護士ドットコムの開発・運営 弁護士ドットコムニュースの運営 弁護士ドットコムキャリアの運営 クラウドサインの開発・提供 税理士ドットコムの開発・運営 BUSINESS LAWYERSの運営 |
従業員数 | 332人 |
本社所在地 | 東京都港区六本木四丁目1番4号 黒崎ビル |
弁護士ドットコムのサービス内容
弁護士ドットコム株式会社が運営している弁護士ドットコムでは、次のようなサービスを利用できます。
- みんなの法律相談
- 弁護士の検索
- 弁護士費用の一括見積り
それぞれのサービス内容について、簡単に解説します。
みんなの法律相談
弁護士ドットコムのみんな法律相談は、利用者が法律に関するお悩みを投稿できるサービスです。利用者の質問に対して、実際に弁護士として活躍する人から返答がされます。
弁護士に相談するべきか迷っている人など、誰でも気軽に利用できるのが特徴です。
利用者自らお悩みを投稿しなくても、過去の相談内容を確認できる状態になっているためそちらで不安を解消する方法も有効です。
弁護士の検索
弁護士ドットコムの弁護士検索サービスでは、路線や地域などの条件を指定して該当する弁護士を簡単に探せます。利用者は弁護士のプロフィールを確認できるため、得意な業務や過去の実績などから依頼先を検討できます。
弁護士費用の一括見積り
弁護士ドットコムの弁護士費用の一括見積りサービスは、法律に関連するトラブルを解決するためにどれくらいの費用が必要か判断する際に便利です。
複数の弁護士に対して、見積もり依頼ができるのが弁護士ドットコムのポイントとして挙げられます。
電子契約サービス「クラウドサイン」とは
弁護士ドットコム株式会社は、法律に関する相談ができる弁護士ドットコムだけでなく、クラウドサインというサービスも提供しています。
クラウドサインは、インターネットを介して電子契約を締結できるサービスです。さまざまな機能が搭載されていることから、サービスの導入を開始する企業が増えています。
この章では、弁護士ドットコムが提供するクラウドサインの特徴や主な機能を見ていきましょう。
クラウドサインの特徴
弁護士ドットコム株式会社が提供するクラウドサインは、電子署名法に準拠した電子契約サービスです。総務省や法務省、経済産業省によって、電子署名法が定めるルールに則ったサービスであることが認められているため、安心して利用できるのが特徴です。
また、電子契約サービスの導入において気になるセキュリティ対策もしっかり行っています。SOC2やISMSなど、50以上のセキュリティ項目を満たしているため、会社の重要な契約締結・電子署名の付与業務に使用しても外部に漏洩するリスクが低くなっています。
さらに、外部サービスとの連携がしやすいのもクラウドサインの特徴です。例えば、slackやbox、Salesforceなどと連携しているため、すでにこれらを導入している企業であればクラウドサインの利用によって大幅な業務効率の改善が期待できるでしょう。
クラウドサインの主な機能
弁護士ドットコム株式会社が提供する電子契約サービス クラウドサインには、利用者にとって便利な機能が多数搭載されています。ここでは、主な機能を一覧で紹介します。
- 迷わずに電子契約を締結できる分かりやすいインターフェイス
- 2段階・2要素認証による本人性の担保機能
- 弁護士ドットコムによる非改ざん性の担保機能
- 権限のカスタマイズ機能
- 締結した電子契約の一元管理機能
- 自社システムとの連携機能
- テンプレートの設定機能
- リマインド機能
- アラート機能
- 一括帳票作成/送信機能 など
この他にも、クラウドサインの導入によって利用できる機能は非常に多いです。気になる方は、一度弁護士ドットコム株式会社が提供する電子契約サービス クラウドサインのホームページをチェックしてみましょう。
電子契約のメリット・デメリットとは
弁護士ドットコム株式会社ではクラウドサインという名称の電子契約サービスが提供されていますが、そもそも電子契約を導入するとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
この章で、企業が電子契約サービスを導入した場合のメリット・デメリットを簡単に解説します。
メリット:業務の効率化・費用の削減・コンプライアンスの強化
電子契約サービスを導入した企業は、紙の契約書を使用することが減ります。
紙の契約書を使って取引先の企業とやり取りするためには、契約書を用紙に印刷して、相手先に持参・郵送して押印・サインをしてもらう必要があります。その後、自社で契約書を保管するファイルに閉じ、適切な方法で管理しなければいけません。
しかし、電子契約サービスなら、電子化した契約書のデータをメールなどでやり取りするだけで済むため、大幅に業務が効率化します。
また、電子契約にすれば書類の印刷代や郵送費、印紙代がかかりません。紙の契約書で発生した人件費も考えると、かなりのコストダウンが見込めるでしょう。
さらに、電子契約サービスを導入すると、契約書をデータ化してクラウド上などで管理することになります。紙の契約書のように誰かに改ざんされたり、紛失したりなどのリスクを未然に防止できるのが大きなメリットです。
デメリット:社内外の理解・セキュリティリスク
本格的に電子契約サービスを導入するなら、社内外の理解を得なければいけません。
実際に電子契約サービスを操作することになる社員から賛同が得られないと、せっかくお金を払って電子契約サービスの利用を開始してもうまく活用してもらえない恐れがあります。
事前に取引先にきちんと説明しておかなければ、スムーズな電子契約の締結が難しくなるでしょう。利用する電子契約サービスや料金プランによっては、取引先に費用を負担してもらわなければいけないこともあるため注意が必要です。
また、セキュリティ対策があまい電子契約サービスであることに気づかずに利用を開始すると、社内の重要な情報が外部に漏れるおそれがあります。
電子契約サービスを導入する際は、どのようなセキュリティ対策を取っているか、万が一問題が発生した場合はどのような対応を取るルールになっているのかを確認しておきましょう。
まとめ
弁護士ドットコム株式会社は、弁護士に法律に関するお悩みを相談できるサービス 弁護士ドットコムや電子契約を誰でも簡単に締結できるサービス クラウドサインなどを提供している会社です。
国内におけるクラウドサインの人気は高く、電子署名やタイムスタンプを初めて利用する人でも使いやすいインターフェイスになっています。
電子契約サービスにはクラウドサインの他にもいくつか種類があるため、この機会に他のサービスの特徴や機能と比較してみるのもいいでしょう。