新型コロナウイルス感染拡大の影響や社会全体のDX推進傾向により、従来紙で行っていた契約のやりとりを電子化する企業が増えてきています。
安全に電子サインの作成や文書の送受信、保管をしたいものの、できるだけコストを抑えたいとお考えの方も少なくないでしょう。
そこで今回は、電子サインを無料で作成する方法を解説します。無料で電子サインを付与する場合の注意点やおすすめのツールも紹介していきますので、電子サインのご利用をお考えの方は是非参考にしてみてください。
電子サインを無料で作成する方法は2つ
無料で電子サインを作成する方法として、以下の2つが挙げられます。
- PDFツールで作成
- 無料の電子契約ツールで作成
ここではPDFツールを使用した電子サインの作り方と、無料の電子契約ツールでの電子サインの作り方を紹介していきます。
PDFツールで作成
PDF形式の書類の場合は、PDFツールを利用して電子サインを作成することができます。
代表的なPDFツールとして、AcrobatやAdobe(アドビ)のAcrobat Readerなどが挙げられます。
PDFツールで電子サインを付与する手順は以下のとおりです。
- デジタルIDを作成
- PDFファイル上で電子サインを付与する場所を選択
- 作成したデジタルIDを選択箇所に挿入
上記の通り、PDFツールを利用することで、PDF化した書面への電子サインを簡単に作成することができます。
なおPDFツールで作成したデジタルIDは信頼性が高くありません。
そのため高度な信頼性が求められる場面では使用できませんが、本人確認を不要とする簡単な取引には利用可能です。
無料の電子契約ツールで作成
ほとんどの電子契約ツールは有料で提供されていますが、無料で使えるものもあります。
電子サインの作成方法は電子契約ツールによって異なりますが、基本的な手順は以下のとおりです。
- 文書をアップロードする
- 必要箇所へ署名する
- 文書を保存する
また上記で紹介したPDFツールの場合、電子サインを施すことができるファイル形式はPDFだけでしたが、電子契約ツールを利用することでWordやExcelなどPDF以外のファイルへの署名が可能となります。
基本料金無料で利用できる電子契約ツールにはベクター(Vector)社が提供する「みんなの電子署名」とさくらインターネットが提供する「電子契約プラットフォームβ」があります。
それぞれのツールの特徴は下記リンクで紹介しています。ご利用をお考えの方は参考にしてみてください。
無料電子契約サービス | 当サイト解説 |
---|---|
みんなの電子署名 | https://digital-sign.info/e-contract/es-vector/ |
電子契約プラットフォームβ | https://digital-sign.info/e-contract/sakura/ |
電子サインを無料で付与する場合の注意点
電子サインを無料で作成する方法として「PDFツールでの作成方法」と「無料の電子契約ツールでの作成方法」を紹介しました。
ここでは、無料で電子サインを付与する場合に注意すべきことを解説していきます。
全てのファイル形式に対応できない場合がある
前述したとおり、PDFツールで電子サインを付与する場合に対応できるファイル形式はPDFのみ。WordやなどExcelのファイルに電子サインを施したい場合、ファイル形式をPDFに変換する手間が発生します。
また無料の電子契約ツールであっても、全てのファイル形式に対応できない場合があるため注意が必要です。
有料の電子契約ツールには、電子サインの付与をはじめ、文書の保管機能やドキュメントのテンプレート作成機能など、電子契約に関する便利な機能が多数搭載されています。
本格的に電子契約ツールを利用したい場合は、有料の電子契約ツールの導入がおすすめです。
信頼性の証明ができない場合も
先ほども紹介したとおり、PDFツールでデジタルIDを作成して電子サインを施すことができますが、無料で作成するデジタルIDは信頼性が低いため、機密情報のやりとりなどに用いることができません。
また重要な契約書などの文書を送受信する場合には、高い信頼性が求められます。
そのため、重要な文書を送受信する際には、デジタルID発行業者(認証局)から電子署名IDを取得した上で電子証明書を発行してもらいましょう。
電子契約ツールなら安全かつ信頼性の高い署名が可能
無料の電子契約ツールやPDFツールを利用した場合、デジタルIDの信頼性の低さのため電子サインを用いることができない文書があるということがわかりました。
重要な文書を安全に送受信し、身元がしっかりと証明された電子サインを施したいという方には有料版の電子契約サービスの導入をおすすめします。
また万が一トラブルが起きた際にも、本人確認がなされた電子契約であれば証拠資料として提出することができます。
本人確認のリスク対策におすすめなサービスとして、当記事ではDocuSignを推奨します。
DocuSignは世界180か国以上で活用され7割弱の世界シェアを誇る電子契約サービスです。二要素認証機能が搭載されているため、立会人型の本人確認のリスクに対応することができます。
また、DocuSignは電子契約サービスに求められる機能を網羅しています。
したがって、DocuSignは信頼性の高い署名ができるだけでなく、契約業務の効率化にも大きく貢献できるでしょう。
記事まとめ
今回は、電子サインを無料で作成する方法を解説しました。
電子サインは以下の2つの方法を用いることで、無料で作成することができます。
- PDFツールで作成
- 無料の電子契約ツールで作成
ただし無料で電子サインを作成する場合、WordやExcelなどPDF以外のファイルへの署名ができなかったり、文書の信頼性が低いという問題点があります。
安全かつ信頼性の高い署名を行いたい場合は有料製品の利用がおすすめです。
本記事ではDocuSignをおすすめしていますが、DocuSignには無料のFreeプランが用意されています。
有料の電子契約サービス導入をお考えの方は、是非DocuSignのFreeプランをお試しください。