デジタル移行に伴って電子署名を導入する会社が増えていますが、数ある電子署名サービスの中からどれを選ぶべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、電子署名の概要と合わせて、導入する電子署名サービスの選び方を解説していきます。
国内で人気の高いおすすめ電子署名サービス10社もまとめているので、契約の電子化を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
様々な業界・会社で導入が進む“電子署名”とは?サービス導入時のポイント
まずは、電子署名の仕組みや導入メリット、また導入サービスの選び方について詳しく見ていきましょう。
電子署名とは
これまで紙の契約書に捺印・手書き署名を施すことで締結していた契約を、オンライン上での手続きのみで完結できるようにした仕組みを電子契約といいます。
そして電子署名とは、電子契約に用いる電子文書に付与する署名のことで、書面契約における“捺印・手書き署名”に代わるものと考えると分かりやすいでしょう。
電子署名の方式には、「当事者型署名」と「立会人型署名」の2種類があります。
当事者型署名は、契約の当事者同士が電子証明書を取得したうえで契約を締結する方式です。
認証局が発行する電子証明書を取得することで強固な本人証明が可能となりますが、電子証明書の取得に費用がかかったり、取引先の会社にも負担がかかったりするなどのデメリットもあります。
一方立会人型署名は、契約の当事者とは異なる第三者(電子署名サービスの事業者)が電子署名を付与することで契約締結とする方式です。
当事者は電子メールやSMSなどから本人確認を行うだけで契約締結を行える他、取引先の会社が電子署名サービスを導入していない場合でも利用できるため、多くの会社ではこの立会人型署名が採用されています。
契約を電子化するメリット
電子契約を導入する主なメリットとして、以下の3点が挙げられます。
メリット | 詳細 |
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コスト削減 | 契約書類の印刷代(プリンター・インク・用紙)や郵送代(封筒・切手)、印紙税などを削減 |
業務効率化 | 書類作成・印刷・製本・郵送などの作業をカットし、契約締結までの時間を大幅短縮 |
コンプライアンス強化 | アクセスログや操作記録の管理により、なりすまし・データ改ざんを防止(デジタル署名・タイムスタンプを用いた署名の場合)/BCP対策にも有効 |
電子署名サービスの選び方
導入する電子署名サービスで迷ったときは、以下のようなポイントで各サービスを比較してみましょう。
必要機能が揃っているか
導入する電子署名サービスによって、対応している文書や搭載機能が異なります。
自社で扱っている文書が対応しているかどうか、また必要な機能が揃っているかどうかを比較しましょう。
また中には無料トライアルなどを実施しているサービスもあるので、試用してから判断するのもおすすめです。
セキュリティ対策が充実しているか
電子契約では会社の取引にかかわる重要性・機密性の高い情報を扱う可能性もあるため、強固なセキュリティ対策が施された電子署名サービスを選ぶことが大切です。
海外の会社と取引がある場合は、日本だけでなく国際的な基準を満たしているかどうかも確認しておきましょう。
費用対効果
電子署名サービスは基本的に有料となっているため、初期費用や月額料金などのコストがかかります。
要件やセキュリティ対策を比較してある程度電子署名サービスを絞り込んだら、最後に料金を比較して、より大きな費用対効果を見込めるサービスを選択しましょう。
おすすめ電子署名サービス10選!契約方式・料金・運営会社一覧
ここからは、国内での導入率が高い人気の電子署名サービスを順にご紹介していきます。
各電子署名サービスの特徴・料金・契約方式・運営会社などをまとめているので、比較時の参考にしてみてください。
DocuSign(ドキュサイン)
- 44言語に対応しており、グローバルで活躍する企業におすすめ
- 350以上の既存システムとAPI連携を行うことができる
- SMSへの通知ができるなど、モバイル利用に特化した機能が備わっている
月額料金(税込) | 10$~ |
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契約方式 | 立会人型署名 |
本人確認 | メールアドレス認証・SMS認証・電話認証 など |
モバイル対応 | ○ |
運営会社 | DocuSign Inc. |
クラウドサイン
- 国内シェア80%を誇る業界トップの電子契約サービス
- 弁護士監修のもとで開発されており、法的にも安心して利用できる
- サポート体制が充実している
月額料金(税込) | 11,000円~(+1送信ごと220円) |
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契約方式 | 立会人型署名 |
本人確認 | メールアドレス認証・アクセスコード認証 |
モバイル対応 | ○ |
運営会社 | 弁護士ドットコム株式会社 |
電子印鑑GMOサイン
- 当事者型署名と立会人型署名に対応したハイブリッドの電子契約サービス
- 内部統制に必要なワークフロー機能が標準対応している
- セキュリティ対策が豊富
月額料金(税込) | 8,800円~(+1送信ごと110円) |
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契約方式 | 当事者型署名・立会人型署名 |
本人確認 | メールアドレス認証・手書きサインによる認証・認証局による本人確認 |
モバイル対応 | ○ |
運営会社 | GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社 |
Adobe Sign
- Webサイトにデジタルフォームを設置できる埋め込み機能が搭載
- ISO 27001・SOC 2 Type 2・PCI DSSなどの国際セキュリティ規格に準拠
- 月2回までであれば無料のAcrobat Reader DCでも電子署名を利用できる
月額料金(税込) | 1,738円~ |
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契約方式 | 当事者型署名・立会人型署名 |
本人確認 | メールアドレス認証 |
モバイル対応 | ○ |
運営会社 | アドビ株式会社 |
freeeサイン(旧:NINJA SIGN)
- 弁護士監修で法的な要件をクリア
- 文書作成・契約締結・書類管理までのプロセスをワンストップで対応
- 検討から運用にいたるまでの幅広いサポートを提供
月額料金(税込) | 980円~ |
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契約方式 | 立会人型署名 |
本人確認 | メールアドレス認証・SMS認証 |
モバイル対応 | ○ |
運営会社 | 株式会社サイトビジット |
リーテックスデジタル契約
- 業界トップの法的安定性(電子債権記録機関への利用者登録済み)
- ワンタイムパスワードや二要素認証による不正ログイン防止機能を搭載
- 初期費用ゼロで導入可能
月額料金(税込) | 11,000円~ |
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契約方式 | 立会人型署名 |
本人確認 | 二要素認証 |
モバイル対応 | ○ |
運営会社 | リーテックス株式会社 |
BtoBプラットフォーム契約書
- 最大5社間での電子契約締結に対応している
- 契約書の状況(契約中・期限切れなど)を管理できる
- 電子帳簿保存法に対応
月額料金(税込) | 11,000円~ |
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契約方式 | 当事者型署名 |
本人確認 | 認証局による本人確認 |
モバイル対応 | ○ |
運営会社 | 株式会社イフォマート |
WAN-Sign
- 当事者型署名・立会人型署名を組み合わせたハイブリッド締結に対応
- ISO/IEC27001・ISO/IEC27017・ISO9001を取得
- 災害対策・高度なセキュリティに対応したデータセンターを所有
月額料金(税込) | 要問合せ |
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契約方式 | 当事者型署名・立会人型署名 |
本人確認 | メールアドレス認証・アクセスコード認証・本人確認書類画像添付 |
モバイル対応 | ○ |
運営会社 | 株式会社ワンビシアーカイブズ |
かんたん電子契約forクラウド
- 国内シェア65%を誇るタイムスタンプ認定事業者が運営
- 金融機関への導入実績が充実
- Web面談による契約機能を搭載(近日公開予定)
月額料金(税込) | 11,000円~ |
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契約方式 | 当事者型署名・立会人型署名 |
本人確認 | アクセスコード認証・多要素認証 など |
モバイル対応 | ○ |
運営会社 | セイコーソリューションズ株式会社 |
paperlogic電子契約
- 従量課金なしで使える安心の固定料金
- 電子文書・スキャナ保存文書の統合管理に対応している
- 標準で50ユーザーまで登録できる
月額料金(税込) | 22,000円~ |
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契約方式 | 当事者型署名・立会人型署名 |
本人確認 | メールアドレス認証 など |
モバイル対応 | ○ |
運営会社 | ペーパーロジック株式会社 |
まとめ
- 電子署名は電子文書に対して署名を付与する仕組みのことで、書面契約における押印・署名にあたる
- 電子契約を導入することで、コスト削減・業務効率化・コンプライアンス強化といったメリットが期待できる
- 電子署名サービスを選ぶときは、機能・セキュリティ対策・費用対効果などで比較すると絞り込みやすい
ペーパーレスや脱ハンコといった動きが加速する中で、電子署名サービスを導入する会社も増えています。
取引先から提案されたときに焦らなくて済むよう、早い段階から電子契約の導入を検討していくことをおすすめします。